台湾のデジタル担当政務委員をつとめる
オードリー・タン氏の本を読んだ。
幼少期から数学の難問もすいすい解いちゃうような
天才にも関わらず、常に立場の弱い人にも目を向けて、
みんなが幸せになるには何をすべきか
熱心に取り組んでいるところがすごい。
そして、こういう型破りな人を登用する台湾政府もすごい!
5Gの導入では、日本だと東京、山手線内からだが、
台湾では地方から優先的に設置している。
台湾には20ほどの少数民族が地方に住んでいて、
言語や習慣も異なるそうだが、
オードリー氏はそんな「違い」をとても大事にしている。
都市と地方の教育格差を是正するために
都市部の大学生が地方の生徒の「デジタル学習パートナー」となり、
地方の生徒が知らないさまざまなことを教えるという仕組みもある。
デジタル社会というと、血の通わない、冷んやりしたものを感じるが、
オードリー氏によれば、デジタル社会の3つの素養は、
「自発性」「相互理解」「共好」。
オードリー氏が8歳ではじめてプログラミングしたものは、
弟に分数を分かりやすく感じてもらうためのもの。
紙に鉛筆で書いてプログラミングしたという。
プログラミングってパソコンがないとできないものだと
思っていたが、どうも、そういうものではないらしい。
デジタルの時代こそ、母国語を自由自在に使いこなせる力や
文学的素養の重要性が増してくるそうで、
理系に疎い私には、ちょっとほっとする内容でもありました。
