のらくら日記

のらりくらり、つれづれなるままに日々のあれこれを。

「パチンコ」を読む

2022年7月25日

日本が韓国を占領していた時代から始まる

コリアン4世代の小説「パチンコ」

上下巻あり、読み通せるだろうかと思ったが、

まるで「おしん」を彷彿とさせるような

健気な少女ソンジャに心を重ねがら興味深く読むことができた。

上巻では「パチンコ」に関することは全く登場せず、

下巻になってやっとソンジャの次男がパチンコ店で働き出す。

と言ってもパチンコについて詳しく語られることはない。

在日コリアンが就職差別によって、就職先が限られ

パチンコ業界に入ることが多かったことや、

人生そのものがパチンコのように

「思い通りには行かない」ことからこのタイトルなのか?

著者のミン・ジン・リーさんは韓国系アメリカ人。

大学生の時に初めて「在日コリアン」を知ってから、

人生の大半をさげすまれ、否定されてきた彼らの物語を

何らかの形で世に伝えるべきだという信念を持ったという。

在日コリアンの悲哀を感じるストーリーではあるが

小説の中の四世は、決して日本人を十把一絡げにして

悪くは言わない。

在日だ!反日だ!と十把一絡げにラベルを貼って

憎悪を募らせる人にこそ読んでほしいと思う。

 

 

 

 

 

 

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