のらくら日記
のらりくらり、つれづれなるままに日々のあれこれを。
のらりくらり、つれづれなるままに日々のあれこれを。
2023年4月11日
大分県を舞台にした小説が読んでみたくなり
たどり着いた一冊。
小野正嗣さんといえば、以前NHKの「日曜美術館」で
司会をされていて、藤田嗣治のようなヘアスタイルが印象的。
フランスのエスプリ漂う、おしゃれな小説家と
勝手にイメージしていたのですが、
この小説はとても土着的な魅力に溢れていました。
韓国ドラマ「私たちのブルース」や「海街チャチャチャ」に
出てきそうなおばちゃんたちが、その暗い過去や傷んだ部分を
含め、生き生きと描かれているではありませんか。
小野さんの両親も海辺の町ならではの仕事に従事した
共働きで、東大からパリへと留学された肩書きからは
ちょっと想像できない幼少期を過ごされたよう。
また、この小説自体が、
お兄さん(不器用で、何をされても怒らない、勉強はできない、足は遅い。みんなからからかわれていた)に
ささげられたもの、ということにも感動を覚えました。