世界平和への言葉

2025年5月9日

生真面目そうなタイトルと装丁ですが、

古今東西の故事や時事のみならず、

「ひざ掛け売りの声かけ」や

「ハンバーガーパテを注文する言葉」なども例に挙げて

わかりやすく、読みやすく、勉強になるエッセイ集でした。

今朝、ローマ教皇にレオ14世が選ばれたとの一報が入りましたが、

この本の最後は、2013年にフランシスコ教皇が選出された時の

様子を伝えるエッセイで締めくくられています。

教皇の初めての言葉は、大げさな宣言でなく

「こんばんは！」（ボナ・セーラ）

虚礼や虚飾を飛び越え、格式にとらわれない、

誰にでもわかりやすい日常的な言葉で信仰の基本を語った。

よい国と悪い国、善と悪、東と西、

二分法的なものの見方を乗り越えている点が、

教皇の言葉の品格の最大の特徴だといいます。

新しい教皇にもこの品格が受け継がれ、

世界が平和になることを期待してやみません。