のらくら日記
のらりくらり、つれづれなるままに日々のあれこれを。
のらりくらり、つれづれなるままに日々のあれこれを。
2022年4月22日
映画を観ても、本を読んでも、しばらくすると
ほとんど忘れてしまう。こんなことでいいのだろうか。
という私に元気を与えてくれたのはこの本。
以前、柴門ふみ氏のエッセイを読んだ時にも
読んだ小説のストーリーの輪郭さえも思い出せないことがある
というような一文があって、だいぶ救われた気がしました。
最近「ドライブ・マイ・カー」を観たのだけれども、
原作を読んだことがあるにもかかわらず、
「こんな話だったけ」というシーンが続出。
「ドライブ・マイ・カー」が入っている短編集
「女のいない男たち」を再読してみました。
この短編集は「ドライブ・マイ・カー」「イエスタデイ」
「独立器官」「シェエラザード」「木野」
「女のいない男たち」の6編で構成されているのだけれども、
映画の中の寝物語シーンは「シェエラザード」から、
不倫現場に遭遇するシーンは「木野」からの内容。
映画の中で印象的な「ワーニャ伯父さん」については
ほんのちょっとドライバーがほのめかす程度。
小説の本質を大切にしながらも、
映画ではオリジナルな世界を作っていたのがわかりました。
再読して、田園調布育ちながら
関西弁しか話さない木樽さんの「イエスタディ」
妖怪譚のような「木野」をもう一度楽しむことができて良かったです。