のらくら日記

のらりくらり、つれづれなるままに日々のあれこれを。

脳には積極的な忘却システムがあった

2023年1月27日

図書館の新書コーナーで見かけて、

赤瀬川原平氏の「老人力」的な本かもと思いつつ

借りてきた本ですが、

驚くべき事実が紹介されていました。

脳の中にある膨大なニューロン。

ニューロンとニューロンは電気信号だけでも

やりとりできるはずなのに、

わざわざ電気信号を神経伝達物質やイオンに

変換してやりとりしているのはなぜか?

それは「忘れるため」なのだそうだ。

覚える必要のない情報(記憶はタンパク質)を

「Rac1」(ラックワン)という分子を使って

積極的に消去しているのだとか。

とはいえ情動にまつわる嫌な記憶ほど

なかなか忘れられないもの。

忘れたい経験をしたら、運動やゲームをして

ドーパミンを分泌させることが有効だそうだ。

 

アルツハイマー型認知症では

アミロイドベーダとタウというタンパク質が

異常に蓄積されてしまうらしいが、

ひょっとして、

過去の瑣末な記憶をうまく忘れられないから、

新しい情報を記憶できなくなるのでは?と

この本を読んで感じました。

年齢を重ねるほどに記憶が増えてしまうので

何でもかんでも憶えておこうとすると、

脳はゴミのような情報でいっぱいになってしまう。

だから、どうでもいい情報は

どんどん忘れてしまおう。

どんどん忘れて、新しいときめきを探そうと

思わせてくれる本でした、

 

 

 

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